内面なんて見ちゃうとつまんねーもんだったりするよ、それでもいいんかいな

あ、そうか、肉体があったから、会えたんだとか思ったら涙出そうになった。今日はうまくいっている、仕事も順調だった、営業さんとも話をした、昨日から久々にオナニーをしたくなっている、でもしていない、去年失恋したときに急激に自分の中で萌え欲が高まった、このぽっかり空いた心の穴にアニメをがっつり詰め込んだ、毎日レンタルショップで何かしら借りて、ああーやっぱアニメっていいわーと再認識したりしていた、、らき☆すたに萌えて、ハルヒに単純にはまり、もやしもんを摘んでなんとなくアニメを流し込んだ、ぐだぐだと飲み干すようにコミケに行き、やっぱ自分はオタクだと再認識して、オタクでよかった、オタクである自分を慰めたかった、街に出てはかわいい女の子たちを見て、ああーやっぱ私は女の子でもなんでもない、恋をする資格なんてないなと目を伏せ、かわいい女の子たちを萌えーと言う事で二次元として、二次元として脳にインプットさせて、二次元だから無理なんだと思おうとしてたのかもしれない、萌えーと、それは現実逃避の言葉だったのかもしれない、
なんだか下手にうまくいきすぎてる日に余計なことを考える、星を見て夜を見てからだの隙間の水を指で突付くと、私が昔泣き叫んだはずのことや、忘れたい恥ずかしいことが、たくさん出てくる気がして気が気じゃない、それは誰かに恋したこと、も含まれている、自分が女の子でいることの違和感や不快感、劣等感、そうゆうのが確かに体の関節や細胞をなんとかして繋ぎとめてこのしあわせな肌色の物体を、かろうじて保っているんだ、幸せの間には深い悲しみがつまっている、ああー糞きれいごと言ってんじゃねーよ…休憩15分の間に急いでサンボマスター世界はそれを愛と呼ぶんだぜをダウンロードして聞く、泣けてくる、なんでこんなにも必死で清清しくて前向きでネガティブなのだろう、なんでこうまでして他人と繋がろうと必死なんだ、でもあなたと手を繋いでみたい、
夜食(ジャージャー麺)を食べる。
周りは男ばっかだったけど皆親切だった。ジャージャー麺は美味しくなかった。
30代の営業課長が、
「水原さんって彼氏いるの?」
またか、またその質問なのか、いるわけねーだろ、いねーよふざけんな、いないって言ったらもらってくれんの、もうほんとうは寂しくてしょうがないよ、愛で心が塞がるなら教えてよ、何だか男子は女子を女子は男子を常に意識してる世の中だからみんな愛に向かって生きてるのなら、それを知ったとき世界の終わりでも見えんのか、ああーもう愛のかけらなんてまだ知らなくても良かったのかもしらない、私は男の子が怖くて仕方ない、
「いないですよ」
「ほしいとか思わないの?」
「いやほしいですけど、」
ほしいよ、ずっと願ってきたよ、ようやく自分に正直になってきた。昔は聞かれても、ほしい、とか言えなかった、
「どんな人がタイプなの?」
飲み会でもこんな話ししたよね…
「好きですね、そーゆー話し、」
「うん、好きだよ。」
向こうで他の営業が笑ってるよ、私も好きだよそんな話し、でもまだ恥ずかしいってか私の好みの人ってメガネなんです、とりあえずメガネだったら無差別に一度は反応してしまう、なんせメガネっこ萌えですから、この会社にもメガネいるからなー反応しまくりですよ、ってかあなたメガネじゃないすか、もうそれだけで萌えだよ、こんちくしょーだから当然好みの人もいる、でも私にはさ、恋愛とか似合わないよと思っている、未だに。未だに。
「じゃあさ、かっこいい人とかわいい人、どっちが好き?」
「あーかわいい人ですね…」
「じゃあ、営業の○○とかいいんじゃん?ねえ、○○水原さんがタイプだって」
○○そこに、いるし、おいおいおいおいおいおいおいおいおい!いや確かに彼はかわいい、気遣いもできる人で私にも非常に優しくしてくれている、でもさあそんなふうに言ったら、自分も困るし何より誰より○○が困るだろうに、ごめんごめんごめんごめん!
「やめてください」
と言っていた。
たいした話しじゃない、笑って流せばいいだけの話だ、それが昔からできないで困る、どんな冗談でも妄想がぐるぐる回って気持ちいい方向に持っててしまう、それを悟られないようにするのに必死ででもくすぐったくて、自分の中の女の子をくすぐられてるようで、嬉しくて泣きたくなる、なんで、ねえ、心の声を繋ぐのはこれほどにも怖いのだろう、ほんとに、
だから必死ですきでいたいのです、本気で恋愛したいのです、自分に正直でいた、自分からはじめて正直になった、今年末、
「水原さんって尽くすタイプでしょ」
「いや、たぶん3日でやめます」
自分の人を想うという気持ちにも未だに保障や覚悟が持てない、怖い、申し訳ない、でも好きでいたい、私は料理しませんけど料理を食べたいっていうならがんばって作ります。
「水原さんって不思議ちゃんだから何か内面を見てみたいなーと思って」
「酒を飲めば本音がぼろぼろ出ますよ」
って聞いてねーし、なんだよそれ、でも私を脱がすことなんていとも簡単なことだ。