無駄毛処理機の充電が終るまで

明日ようやく会える、実感がない。私はあの人の恋人なんですね。すごくどきどきする。早く会って、嘘じゃないことを五感で確かめたい。
ひたすら身体の手入れをする昔ハードディスクレコーダーに撮り貯めたアニメを流しながらひたすら手を動かす、ようは無駄毛のことだ。これに一番時間がかかる、この無駄毛と付き合い始めて、もう23年になるが、幼稚園の頃に友だちに「猫の手だね」と言われて以来、悩み続けている。もう幼稚園の頃から私の無駄毛は黒々と生えていたのだ。それを気にしていた当時の私は仕方なしに指で摘んでその無駄毛を適度な長さにカッティングしていたのでした。この無駄毛が原因で、大分自分が女であることを捨てていた気がする。今だってなんとか処理しているものの、私の場合は毎回機械を使って抜いてるのだが一週間に一回じゃとても追いつかない。本当は毎日やらないと、駄目な気がする。でも適度にみんな伸びてきてから処理したほうが一気に処理できて楽なので今のところ一週間に一回なのだが、恋人に会えるのも一週間に一回でちょうど良いのだが、これが毎日、恋人と会える環境ができてしまったら、自分の無駄毛を毎日、処理しきれる自信が、はっきり言ってないです。やっぱりきれいなお姉さんがいいですし、KANONを見てて二次元は無駄毛がなくて良いなあとぼんやりと思いながら、でもセックスは三次元だよなあとか思いながら無駄毛と格闘していたら、案の定、充電がなくなってしまい、毎回のことなのですが、無駄毛に負けてしまったということなのです。なんでこんなに生えるんだ、薄けりゃいいけど、自分の無駄毛は濃くて硬いのでどうしていいのかわからない。本当にこの無駄毛のおかげで何度女の子やめようかと思ったことか、でも私が男だったら、無駄毛生やしたまんまの女なんてあり得ないし、化粧しない女もきっとあり得ない、ありえない、それありえんやろーそれはないわーって思えるような女、電車ん中でいっぱいいるけど、私の化粧や服装も未だにありえんわー、って感じなのかもしれないけど、とりあえず「だって女の子だもん」ってゆう武器は使ってもいいよね、もういいよね、今私は女の子です女の子です。念願の女の子です。だから彼女です。

もう私の頭の中にはね、恋愛のことしかないです。何やっても、ぽーっとあなたのことを、ふと考えてて、すきって言葉しか思い浮かばなくて、実はたくさん名前も連呼してます。眠る前はあなたの名前を小さい声で呼びながら、眠っています。人の温もり人の優しさ、人ってどんなものにも代えられないほど魅力的だ。あなたの顔を見ただけで胸がどきどきして、声を聞くだけで、身体が熱くなって、もっと触れたくなる、これってなんていうの、