5月病

後輩が劇団を作るらしい。入りたい気がしたので入りたいというメールを送ったら「本気で金をとる覚悟があるんだったらOKですよ(笑)」という人をものすごく小馬鹿にしたようなメールが返ってきた。頭を一発ぶん殴られたような気がした。忘れてたいつもそうだ、こいつと話してるとイライラするとわかっているのは身をもって気が付いたのは私じゃないか、高校時代何度意見が合わなくて泣いたことか、忘れてた。今だってそうじゃないか。実はこの時点でもう無理だと思ったのだが、なんか電話かかってきた。あっちは学校を卒業して切羽詰まってるようで、人を集めたいらしいのか、
「仕事してるからやっぱり今の仕事やめる覚悟がないから無理、だってどうせ公演土日でしょ土しか休めんし」
「問題は意思ですよ、土日公演でもダブルキャストとかにしたらいいじゃないですか」
「何人くらい誘ってんの」
「なんでですか?」
「気になるじゃん、入りたい劇団の情報って」
まぁそんなこと言ってる時点で、もう入る気なんていっさいないんだけど。
「ってか何で急に入りたいと思ったんですか?」
面接かよ
仕事が嫌んなったから、人間関係全然うまくいかないから、会社の人に嫌われ始めたから(たぶん)
「いやー…やっぱり演劇やってる自分が生き生きしてると思ったからさー」なんか涙出そうだった。やっぱり思い出は美化されちゃうんだね
「そーですか」
「でさ、年齢層は?」
「男女比は?」
「どんな作品やるの?」
「練習場所は?」
と本音をしゃべりたくないからどーでもいい質問ばかりした。最初あんなに入りたいって、またやりたいって思ってたのに、たった数十分の会話でもうやりたくねーなと思ってた。
「あ、人見知りだから人と仲良くしないとかは駄目ですよ、そういのモノヅクリの上で一番面倒くさいですから」
「あー…そんなこと言われたら自信ないわー…たぶん大丈夫だと思うけど」
二度もぶったな。
全然大丈夫じゃない。
人見知りのどこがいけないんだ、好きでなったんじゃない。どうすればいいかわかんないだ。
土曜のNHKの会社の星という番組を見てるのだがコミュニケーションが苦手な人は3タイプに分かれるらしい。私はそのひとつの、傷つきたくない症候群だ。その番組ではストレスの解消法は教えてくれたけど、その直し方までは教えてくれなかった。うちの親に話すとそういうのは自己中心的な考え方なのだそうだ。最近その意味も理解できるけど、
「まだ入るかわからんわ、ちょっと一晩考えさせて」
「わかりました」
「あーやっぱ10日まで待って」
って引き伸ばしてもたぶん入らん。
ってか私人見知りやもん。人苦手やもん。
ってか今の現場から逃げちゃ駄目だ。(エヴァか)
そもそもなんで逃げたらあかんのやろ。
人見知りでも作りたい気持ちはある。というかその前に、こんな面倒くさいなら人間辞めたい。引きこもってたい。
たぶん、どこ行っても始まりはこんな感じだ。