夜って嘘みたいですき
ねむいのに、ねむれない
大塚愛よりもaikoよりも不安定な川本真琴がすき、ピカピカのメロディラインに慣れるまで苦労した。不安定すぎると思う。
家に帰りたくなくてレンタルショップでうろうろする写真集のコーナーで広末涼子の写真やモーニング娘。のあのころの写真を見て胸がときめく、ああ、おんなのこってかわいいんだと、ゆうこりんも好き。ろりんこって写真集欲しかった。広末は中性的な雰囲気で、かわいい格好もボーイッシュな格好もすごく似合ってる、ジャンプしてる姿が何枚かあったけど、かわいくて仕方なかった。かわいいおんなのこたちを箱に詰めてだいじに持ち歩いてる。やっぱり憧れだったんだ。近づきたくて仕方なかった。だから彼女たちが好きで仕方なかった。みんな良い顔してる。SPEEDの島袋さんの写真集もあって、片隅に小さな言葉がいくつか添えられていて、どれも鼻に付くような言葉だったけど、いくつかは胸にぐっとくる言葉もあって、こうやって、でも毎日確実に地球は回ってて人は生きていて、わかっていてもくだらないって思っていても悲しいし嬉しいと思っていてもなんだかんだいっても同じことをみんな実は根底では考えてる、考え続けて、結局答えが出なかったりして出たりして、それでもやめられなくて生きてるって考えると不思議でしょうがない、結局は前に進んでしまうのですね、生きるってだけでただ生きてるってだけで、もしかしたら前に進んでることなのかもしれない、いろんな想いを抱えて死にたくなっても一緒だよ、っていうことをそっと教えてくれたりするのがいつまでも歌い告がれている、歌だったり物語りだと思う。考えることはやめられないし、誰かを想うことはやめられない、いつまで経っても。繰り返しで愚かなことかもしれないけど、それが生きるってことなのかな、答えはなかなか見つかるもんじゃないから、命はきっと続いていくんだろう、恋も夢も、
仲の良い営業の人(36)と一緒に帰る。
「私、23になりました」
「へーいつですか?」
「10月22日です」
「あ、日付までは言わなくていいですよ」
「…あーむかつくなー、」
「うちのカミさんも19日誕生日だったんですよ」
「なんかお祝いしましたか」
「いえ、何も」
「駄目ですよーしなきゃ、してあげてください!!」
「だって撮影とかで忙しくて、お金もないし」
「いや、してあげてくださいよ絶対」
誕生日ってやっぱりドキドキするし特別だと思う。誰かにおめでとうって言ってもらえるだけで、生きてきて良かったって思うような気がする、生まれてきておめでとう、
「じゃあ、おにぎりでも握りますかね」
「おにぎりって、あ、おにぎりの中に指輪入れるとかどうですか」




「大人になったって実感するときっていつですか」
「ないです」
「即答!はやいなー」
「15も26も36も僕は変わらないと思いますよ」
「へー」


「23のときどうでしたか?」
「毎日楽しかった、仕事で嫌なこともたくさんあったけど、毎日無茶はやってたかもしれない」
あー私ももっと無茶しなきゃなーしたすきなひとと会うんですよ、じゃあドキドキですね、きょうは寝ないで起きてなきゃ、いや寝ますけど、でもこういうのを経験して大人になっていくんですよね、いつだって何か知りたくてまだ世界のはじっこしか見てなくて全部を見たくて必死だった。みんな繰り返されたことだとしても私にとっては新しくて毎日がやっぱりたのしくてしあわせだよ。かなしくてもいきててよかった、