きずつけて

噛まれた乳房がうずく、ずっとうずいている、あれからちょっとしか経ってないのに、もうずいぶん時が経過したように思う、あのときのことは全てほんとうのことだったのだろうか、全てがぼんやりとしている、仕事が終わり帰り道、大宮駅で眼鏡をはずす、すべてが夢のように目の前に現れた、光も人も嘘みたいにぼやけている。掴めそうでまだ掴めないのだ。非常にも3日目して、まだ下から血が流れている。少量になったが、風呂場で洗うと少しひりひりと突っ張るような痛みがする、でも血の量は減ってきてるので、少しずつ瘡蓋ができているんだと思う。やっぱり無理矢理だったんだ、何が やさしくするから、いたくないようにするから、だ、うそつき、それでも私はあの瞬間、あの男に恋をしていて、すきって言いたいのを必死に我慢していた。そしてあのひとのことすきだったのに、と言ったんだ、と思う。よくよく考えたら私も酷い女だ。あの男はただ数年ぶりの生身の女とのセックスを楽しみたかっただけなのに、私は処女でぎゃあぎゃあ暴れて、挙句の果てに、逝かせてあげられなかった。フェラもへたくそ、生は嫌がるし、それは相当都合の悪い女だったに違いない、処女でも奪っておかなければその場の雰囲気で気が済まなかった、それだけだったのかもしれない、のこのこやってきた私が全て悪いのだ、あの男は何も悪くなかったのかもしれない、そして私はその男をすきになってるのを受け入れずあの人に向かってすき、と彼の耳元でひたすら呟いた、あのひとのことすきだったの、と、あの男が無理矢理私の両足を持ち上げて自分の性器を私の膣に殴りいれたときの目だけは覚えてる、あれは蔑んだ目だった。そして大量の出血とともに終ったのだ、なにもかも、もう終わりにしたかったに違いない、それと同時に私をベッドに案内して、私の顔を両手で優しく包み「やさしくするから、大丈夫だよ」とすごく包容力のある声のトーンとあの顔は忘れられない、「何もかも忘れさせてあげるよ」あの声を思い出すたびに乳房がうずく、嗚呼、男の人はみんなこうやって女の人と一緒になるんだ、
あの男と抱き合ったことで私が、知りたがっていた男と女の輪郭がぼんやりと見えてきた、のは確かだ。それはとても嬉しいことで、抱かれるということがどういうことなのかも、少し理解したつもりだ。また抱かれたい、あの熱くもない冷たくもない体温に抱かれたい、背中に腕を回す感触が気持ちよかった、足を腰に絡ませてあの男に抱きついたことがきもちよかった、そんなに知らない男でも他人と寝ることはきもちよかった、のだ
向こう側のホームで会社帰りの男女が抱き合ってる、私ももっと近付きたい、世界は鮮やかになっていく、
愛のあるセックスをしたい、
誰かをまた好きになりたい、
ずっと恋してたから、恋をしてないと不安になる、
もっと愛されたい、キスしたい、セックスしたい、もっと痛い想いをしてもいいよ、もっとぐちゃぐちゃにかき乱してよ、わたしのこと、


今ラジオ聞きなおしてるんだけど、エッチなこともういいかなって言ってるくせに、もう欲求不満になってる…どうしたもんやら、困ったものです。
私がすきな人に対する努力は、ここをひたすら書き続けることです。読んでなくても、読んでてほしい、